絵本コラム_おまつり
暑い暑い夏も少しづつ通り過ぎて、そろそろ秋が見え隠れ…週末には近所の神社から祭り囃子が聞こえてきたりするこの時期。
今日はそんな季節にぴったりな、あずみ虫さんの「おまつり」(白泉社 ¥880)を紹介します。
お祭りって言葉の響きだけでワクワクしてくるのは、お祭り好きの日本人のDNAによるものでしょうか。
はたまた、子供の頃に見た、感じた、あの縁日のキラキラと活気に満ちた雰囲気を思い出すからでしょうか。
あの、非日常とその中に潜り込む高揚感は忘れられないですよね。
主人公の「くまた」もうきうき気分でトンボ柄の浴衣を着せてもらって、お母さんと一緒に出掛けます。
綿あめ、おめん、金魚すくい…縁日の屋台には普段見かけない魅力的なものが沢山!
お神輿の担ぎ手には「くまた」のお兄さんもいます。
あずみ虫さんの作品はカッティングしたアルミ板を使って描かれています。
少し立体的にみえるのはアルミ板を貼って作られているからなのです。
所々に見える金属のキラキラにお祭りの非日常感が現れています。
縁日の賑わいやお囃子の音さえ聞こえてきそうなこの絵本、今日の一冊に如何でしょうか。